矯正治療中のゴムかけとは?〜顎間ゴムの役割と重要性〜

矯正治療中のゴムかけとは?〜顎間ゴムの役割と重要性〜

顎間ゴムとは?

矯正治療中

「装置にゴムをかけてください」と言われることがあります。

「なぜ、ゴムをかけるの?」

と疑問に思われるのではないでしょうか。

上の歯と下の歯に引っ掛け、ゴムが縮もうとする力を利用して歯を正しい位置に移動させることによって噛み合わせを調整していきます。

顎間ゴムの取り扱い


顎間ゴムは自分で装着も取り外しを行いますが、基本的には長い時間装着することで高い効果を得られると考えられます。
できるだけ食事と歯磨きのとき以外は付けるようにし、120時間以上の装着望ましいとされています。

インビザライン治療の際に上下の歯列にご自身でゴムを掛けてを行っていただく治療で使用します。
ワイヤー矯正ではブラケットやフックという装置にゴムを掛けますが、
インビザラインの場合はマウスピースを使っての治療なので、新たに顎関ゴムをつける為、歯の表面に直接リンガルボタンという装置を取り付けます。

代表的なゴムの掛け方

上顎前突の場合:2級ゴム

 

上顎前突は、いわゆる出っ歯の状態の歯並びで上の前歯が前に突き出ている状態です。

この歯並びを改善するために上の前歯を後ろに引っ張るような感じで、上の犬歯付近と下の第一大臼歯付近のフックにゴムをかけます。

  

下顎前突の場合:3級ゴム

下顎前突は、いわゆるしゃくれの状態で下の歯が前歯よりも前に出ている状態です。

反対咬合や受け口とも呼ばれます。この状態では下の歯を後ろに引っ張るような感じで、下の犬歯のあたりと上顎第一大臼歯付近のフックにゴムをかけていきます。

  

交叉咬合:クロスゴム

交叉咬合(クロスバイト)は、上下の噛み合わせが左右にずれている状態の噛み合わせです。

この場合は、上下の同じ歯の表側と裏側にクロスするようにゴムを掛けていきます。第二大臼歯(一番奥の歯)にゴムをかける場合は、装着するのが大変なことも多いです。

  

開咬:垂直ゴム

開咬(かいこう)は、噛み合わせた時に上下の歯が噛みあっていない状態の歯並びです。

上下の歯に垂直にゴムをかけ、縦に引っ張り合うことで、しっかり噛み合うようにしていきます。

歯並びによって顎間ゴムのかけ方は違いますので、主治医から「ゴムかけを行って下さい」という指示がでた場合は、

装着位置を正確に、出来るだけ長い時間ゴムかけを行って頂くことで治療成果が得られます。